2018.12.21
バランスシートは「貸借対照表」のことで、企業の経営状況を表す重要な書類のひとつです。この記事では、バランスシートに書かれている項目や、そこから計算される指標などをご紹介します。
目次
バランスシート(B/S)とは、「貸借対照表」のことで、会社の「資産」「負債」「純資産」の状態を示す書類です。バランスシートは、会社の一定期間の財務状況・経営状態を報告するための「財務諸表(決算書)」に含まれる書類でもあります。
「バランスシート(貸借対照表)」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」は財務3表と呼ばれ、財務諸表のなかでも特に重要な書類という位置づけです。
具体的にバランスシートでは何がわかるのかをご紹介しましょう。バランスシートに書かれているのは、大きく分けて「資産」「負債」「純資産」の3項目です。一般的には、左半分に「資産」が、右半分に「負債」と「純資産」の項目が並んでいます。
それぞれの項目の最後には合計欄があり、「資産の合計」と「負債の合計 + 純資産の合計」は必ず一致するのも特徴です。
資産とは、会社が所持している財産のことです。資産の項目では、資産の状態によって分けられています。主な項目をご紹介しましょう。
流動資産とは、通常1年以内に現金化が可能な資産のことを指します。現金や預金といった資金以外にも、「受取手形」や「有価証券」などが含まれます。
固定資産とは、流通させたり消耗したりするものではなく、長期間保有することになる資産のことを指します。具体的には「土地」「家屋」「設備」などです。
繰延資産とは、数年にわたり償却可能な資産のことで、「創立費」や「開発費」などがこれに当てはまります。
負債とは、他から金品を借り受けて、返済の義務を負うこと。また、その借りた金品、借金です。他人資本と呼ばれることもあります。
流動負債とは、1年以内に返さなければいけない負債のことで、「短期借入金」「未払金」「支払手形」などが含まれます。
固定負債は、返済期限が1年以上の負債を指します。具体的には、「社債」や「長期借入金」などのことです。
純資産とは、会社が持つ資産のうち、負債以外のもののことです。負債が他人資本とも呼ばれるのに対し、純資産は「自己資本」とも呼ばれます。
株主からの出資である「資本金」「資本剰余金」に、会社が今まで稼いだお金である「利益剰余金」を合計した額から、会社が保有する「自己株式」を差し引いた分が「株主資本」となります。
その他有価証券の時価評価と取得原価の差額である「その他有価証券評価差額金」、ヘッジ会計適用時に繰り延べられた損益である「繰延ヘッジ損益」などが含まれます。
「新株予約権」とは、企業が発行する株式を決められた価格で買うことができる権利です。
バランスシートに記載されているこれらの項目から、「会社がどのような財務状況にあるのか」ということがある程度把握できます。次はその一例をご紹介しましょう。
自己資本比率とは、ひと言で表すと「総資産に占める自己資本の割合」のことです。経営の安定性を示す指標のひとつ。計算式は「自己資本比率=純資産÷総資産」となります。一般的に自己資本比率が40%以上なら経営が安定していると評価されます。
流動比率とは流動資産と流動負債を比較したもので、会社の支払い能力を示す指標のひとつです。計算式は「流動比率=流動資産÷流動負債」となります。流動比率が100%を下回ると、短期的な支払い能力が足りないことを示すため、注意してください。また流動資産のうち、特に現金化しやすい資産から計算される「当座比率」もあります。
会社内部の人間ならば、経営状況を肌で感じることができます。しかし、顧客や投資家など外部の人間は基本的に、バランスシートを含む決算書からしか経営状況を知るすべはありません。資金を集め、取引先を拡大し、会社を大きく成長させていこうとするなら、「自社が客観的にどう見えるか」ということを把握しておく必要があるでしょう。
ぜひ自社のバランスシートをチェックし、経営状況を客観視してみてください。
SBIビジネス・ソリューションズ株式会社が提供する「経費BANK」は、経費や交通費の申請・精算ができるだけでなく、取引先への支払業務(請求書の処理)、会計ソフトへの仕訳連携などをワンストップで行えます。
電子帳簿保存法にも標準対応しており、月額1,500円からスタートできるので、低コストで導入が可能です。この機会にぜひ、「経費BANK」で経理業務を見直してみませんか?
シンプル・スピーディーな経費精算を
まずはお気軽にお問い合わせください