2019.07.13
「CSV」というファイル形式をご存知でしょうか。アイコンや開いた際の表示はExcelファイルと似ていますが、Excelとは役割やできることが異なります。
CSVは、経費精算システムを活用するうえで欠かせないファイル形式です。この記事では、CSVファイルの概要やExcelファイルとの違い、具体的な活用方法についてご案内します。
目次
CSV(Comma Separated Variables)はファイル形式の一種です。メモ帳などのテキストエディタや、Excelなどの表計算ソフトでも開くことができます。まずは、CSVの特徴についてお話しします。
Excelで開けることから、CSVはExcelファイルと混同されがちですが、中身はテキストデータです。「Comma Separated Variables」という名前の通り、カンマ区切りのデータになっています。
文字列をカンマで区切る形式で入力していけば、メモ帳などのテキストエディタでもCSVを作成することができますが、CSVファイルを作成・編集する際には専用のCSVエディタを用いるのが一般的です。
CSVに似ているファイル形式として「TSV(Tab Separated Values)」があります。CSVは文字列がカンマで区切られているのに対し、TSVはタブで文字列が区切られています。ほとんどのCSVエディタでは、TSVファイルの作成・編集にも対応しています。
CSVファイルをExcelで開くと、ほぼExcelファイルと変わらない見た目で表示されます。では、CSVファイルとExcelファイルの違いは何なのでしょうか?
Excelは表計算ソフトであり、数式を使った計算やグラフの作成、書式・装飾などの機能が充実しています。
しかし、CSVファイルは上述のとおり「テキストファイル」です。CSVファイルの中にはシンプルなテキストデータだけが保存されており、数式を使った計算や、見た目の装飾は行うことができません。CSVはシンプルな形式だからこそ、さまざまなアプリケーションで扱える汎用性を実現しているのです。
CSVにはグラフや書式などの装飾機能がないため、ExcelファイルをCSV形式に変換すると表示が崩れてしまいます。また、CSVファイルをExcelで開く際も、意図した通りの表示にはならないことがあります。ExcelファイルとCSVファイルは似ていますが、完全な互換性があるわけではないことを理解しておきましょう。
CSVの魅力は汎用性の高さです。CSVファイルは、主にデータの出力・取り込みを行う際に、さまざまなアプリケーションで利用されています。
Excelファイルで作成したグラフや装飾は、基本的にExcelでしか使えません。他のアプリケーションにデータを連携したい場合、このグラフや装飾が邪魔になってしまうのです。それに対してCSVファイルは中身がシンプルなテキストデータになっているため、さまざまなアプリケーション間でデータをやり取りする際に適しています。
経理部門での具体的な利用例としては、仕訳データの出力・取り込みにCSVファイルがよく使われています。また、CSV形式とは少し異なりますが、銀行振込の際に使われるFBデータもテキスト形式のファイルです。
経費精算システムでもCSVファイルはよく利用されています。代表的な使い方を3つご紹介しましょう。
経費精算システムからCSV形式で仕訳データを出力し、会計ソフトに取り込みます。会計ソフトに日付や金額を入力する手間がなくなり、スムーズに仕訳データを連携できます。
経費申請や支払依頼の一覧表をCSVで出力し、会計ソフトやExcelを使ってまとめると、支出の分析がかんたんに行えます。経費を使用した人や部門、金額、区分に応じて集計することで、経費の見える化につながります。
CSVは基本的にファイルサイズが小さく、一覧データなどのバックアップにも適しています。従業員情報などのマスターデータをCSVファイルとして出力・保存しておくことで、不具合があった際にCSVファイルを取り込んで元に戻すことができます。
経費精算システムや会計ソフトを使うのであれば、CSVはぜひ理解しておきたいファイル形式です。特に、システムやアプリケーションからデータを出力したり取り込む際に、その利便性を感じていただけるはずです。経費精算システムを導入する場合は、CSVを活用して、経理業務の効率化に役立てましょう。
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