クラウドサービスはインターネットを通じて利用するため、端末を限定しないという特徴があります。パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットで利用できるクラウドサービスも少なくありません。経費精算システムも、クラウドタイプのものはマルチデバイス対応が主流になっています。こちらでは、マルチデバイス対応のクラウド経費精算システムを利用するメリットと、導入する際のポイントについてお話しします。

どこでも申請・承認可能

従来の経費精算では、Excelや手書きの申請書を使用する方法が主流でした。申請書を提出するためだけに出社をしなくてはならないケースもありました。決済から時間が経過してしまうと、社員が申請を忘れてしまうということも少なくありません。

マルチデバイス対応の経費精算システムであれば、インターネットが利用できる環境であればいつでも、どこでも申請可能です。電車・タクシーなどの移動時間を利用して申請できるため、時間が無駄になりません。決済してからすぐに申請ができるため、申請忘れを防止できます。

申請された内容は、他のデバイスからもすぐに確認可能なため、承認作業の効率化にもつながります。経費精算システムによっては、モバイルデバイスからの承認も可能です。

領収書を写真で提出

書類で経費申請をする場合に求められる作業が領収書の「のり付け」です。経費精算をする社員は領収書を保管し、申請書に貼る作業が発生します。のり付け自体は大変な作業ではありませんが、領収書の枚数が多かったり、忘れないように意識しておかなくてはいけなかったりと社員の負担となることもあるでしょう。

一方でクラウド経費精算システムの多くは、写真データでの領収書提出に対応しています。決済後すぐに領収書の写真を撮影してデータを提出すれば、領収書を保管しておく必要はありません。また領収書の紛失リスクもなくなります。

紙ベースの申請がなくなるため、経理部門にとっては書類の管理コストから解放されるというメリットもあります。また領収書は7年間の原本保存が定められていたため保管場所の確保が必須でした。しかし領収書の画像保存が認められるようになった「電子帳簿保存法」の改正により保管場所という問題に頭を悩ませる必要もなくなりました。

その恩恵を受けるためには、対応しているクラウド経費精算システムが求められます。また法的に有効な領収書データとして認められるためには、タイムスタンプの付与、画像の大きさ、解像度などさまざまな要件があります。経費精算システムによって各要件への対応は異なるため、実際に導入する際には確認が必要です。

BYODを促進

近年、世界のビジネスシーンで普及を見せているのが「BYOD(Bring Your Own Device)」という取り組みです。業務利用する端末として、社員個人が所持しているものを採用する取り組みを意味します。

社員にとっては日ごろから慣れ親しんでいる端末のため、操作にストレスがありません。このことから、作業効率の向上が期待できます。個人用端末と業務用端末が統一されるため、持ち運びのストレスも軽減されます。

企業にとっては、「社員に貸与する端末代を削減できる」というメリットがあります。リモートワークやサテライトオフィスなど「働き方改革」に対応するためにBYODを採用している企業もあるようです。

クラウド経費精算システムは端末の種類やOSを選ばずに利用できるため、社内のBYOD化を促進できます。BYODにはセキュリティの問題や通信費の公私分計といった問題がありますが、仮想デスクトップの導入、業務管理ツールでの勤怠管理、通信費の一部負担などによって対処している企業が多いようです。

異なるデバイスで利用する際の仕様について確認

一口に「マルチデバイス対応」といっても、その仕様はクラウドサービスによって異なります。サービスに対応しているOSについては、導入前に確認が必要です。また、多くのサービスはブラウザ上で利用するため、対応ブラウザについても確認しておくことをおすすめします。

Windows、Mac OSの双方に対応している経費精算システムが一般的です。念のため、各OSの対応バージョンについても確認しておくとよいでしょう。ブラウザについても社内利用しているソフトに対応しているサービスを選ぶとスムーズです。スマートフォン、タブレットでの利用を想定している場合は、モバイル端末のOS、ブラウザ対応状況についても調べておきましょう。

また、経費精算システムによってはモバイル端末での利用で一部機能が制限されるケースもあります。モバイル端末での利用を検討している場合は、この機能制限についても確認が必要です。

多くのクラウドサービスはマルチデバイスに対応しています。経費精算システムも例外ではありません。出先でも速やかに申請できる点や領収書をデータ提出できる簡単さから、経費精算システムはマルチデバイス対応によるメリットが大きいといえるでしょう。BYODが実施しやすくなるメリットも捨て置けません。

近年は、スマートフォン、タブレットの高性能化によりビジネスシーンでのモバイルデバイスの有用性が高まっています。モバイルデバイスの業務利用を検討している企業様、またはすでに利用されている企業様は、マルチデバイス対応のクラウド経費精算システムを導入してはいかがでしょうか。