2020.05.27
みなさんの企業ではどのタイミングで経費・交通費を支払っていますか?立て替えた社員の負担を考えれば、すぐに支払われるのが理想です。しかし、申請された内容をその都度確認し、現金を用意したり銀行振込を行うのは経理部門にとって手間がかかります。この記事では、経費・交通費精算の適切な支払いタイミングについて紹介します。
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目次
社員が経費や交通費を立て替えている場合、企業は社員が立て替えた金額を支払わなければなりません。企業によって支払いタイミングはさまざまです。経費・交通費精算のタイミングには、とくに決まりはないのでしょうか?
実は、立て替えた経費の支払いタイミングについては明確なルールがありません。そのため、それぞれの企業は就業規則や社内規程によって任意に支払いタイミングを設定しています。
ただし、会計処理は原則として年度ごとに行うため、前年度の経費は基本的に精算できません。どうしても前年度の経費を精算したい場合、税務署に提出済みの申告書を修正する必要があります。
つまり、経理部門としての現実的な経費精算・交通費精算の支払い期限は「その年度の終わりまで」ということになります。
多くの企業は以下のようなタイミングで交通費・経費精算を行っています。
経費が発生するたびに、速やかに現金での精算を行う方法です。社員からの経費申請を確認し、現金を渡します。立て替えた金額がすぐに返却されるため、経費申請する社員にとっては負担が少ない方法です。また、企業にとっては経費の反映がスピーディーになるため、キャッシュフローの予測がしやすくなります。
ただし、精算が頻繁にある場合は経理部門の業務負担が大きくなるため、経費の発生頻度が高くない企業向けの方法といえます。
複数の経費申請を管理しておき、あとでまとめて精算して振り込むという方法もあります。
タイミングは1週間ごと・1ヶ月ごとなど、企業によってさまざまです。給与の支払いタイミングに合わせている企業も多く見られます。
まとめて振り込む場合は小口現金をその都度用意する必要がないため、経理部門の支払い業務は効率的になりますが、社員が一定期間「経費を負担している状態」になることには留意しなければなりません。
また、申請期限などのルール決めが必要なほか、複数の申請を不備なく管理することが求められます。
経費の精算タイミングを決めるうえでは、立て替える社員の負担と経理部門の負担を意識する必要があります。
経費の立て替え額が蓄積すると、経費を申請する社員にとっては負担が大きくなります。一方、都度精算を行うのは経理部門にとって手間です。双方の負担が大きくなりすぎない、バランスをとるためのルールが求められます。
具体的には以下のような項目をルールとして明確にしておくのが一般的です。
決済金額が高い場合、精算に不備が生じた際のトラブルも大きくなります。また、社員が一時的に追う負担も少なくありません。こうした問題を回避するため、経費として申請できる金額に上限を設けておくのが一般的です。事前に大きな決済が予想される場合は法人カードの貸与、仮払いなどで対処します。
「領収書の提出は義務」「古い領収書に関しては受け付けない」といったルールを明確にすると、社員の領収書をきちんと保管しておかなければならないという意識が芽生えます。また、領収書の紛失リスクがあるため、早めに経費申請を行うようになるでしょう。
ルールは存在しているだけでは機能しません。会社の全体に周知しておく必要があります。規定を理解していない社員がいると経理部門の負担になりかねません。周知が十分でない場合、例外的に規定に沿っていない経費申請を認めることになり、ルール自体が形骸化してしまうことも考えられます。
上述したような社員への負担、経理部門の負担を考慮したときに、最もバランスが良いのは月次での経費精算でしょう。多くの企業では、月次精算が行われているはずです。
ただし、複数の経費申請を管理し、月末にまとめて精算するため、経理部門には管理能力が求められます。エクセルデータに手入力して管理するような方法では非効率ですし、人為的なミスも考えられます。
そこで経費精算の効率化に役立つのが「経費精算システム」です。スマホから申請できる経費精算システムを利用すれば、申請する社員の手間も軽減されるでしょう。領収書の画像を添付して提出すれば、金額の照らし合わせもスムーズに行えます。入力制御などを活用すれば申請ルールも統一でき、ヒューマンエラーによる不備も少なくなるはずです。
経費・交通費精算の支払いタイミングは、社員と経理部門の負担を検討して決めましょう。一般的なタイミングは月次ですが、ひと月分の経費申請を管理するのは煩雑な作業です。経費精算システムを導入し、正確で効率的な経費処理を実施してみてはいかがでしょうか。
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