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公開日:2026.10.29 税理士監修

経費精算システムの選び方|自社に合うシステムを選ぶための5つの判断基準【2026年版】

経費精算システムの選び方|自社に合うシステムを選ぶための5つの判断基準【2026年版】 メインイメージ

現在、経費精算システムは多くのサービスが提供されています。機能一覧を比較するだけでは違いがわかりにくく、自社に合った製品を選ぶのは簡単ではありません。比較を始める前に「何を重視するのか」という判断基準を明確にしておくことで、候補を絞り込みやすくなります。

本記事では、経費精算システムを選ぶ前に整理しておきたい前提条件と、実際に製品を見比べるときの5つの判断基準を解説します。何から手を付ければよいかわからないという中小企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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経費精算システムを選ぶ際につまずきやすい点

経費精算システムを選ぶ際は、機能や料金など目につきやすい部分だけで比較すると、自社に合う製品を絞り込みにくくなります。選定時には、次のようなパターンに注意が必要です。

機能の多さで比べてしまう
多機能でも、自社で使わない機能が多ければ十分に活かせません。必要以上に複雑なシステムだと、現場に定着しにくいこともあります。
月額料金だけで比較してしまう
月額料金が安くても、必要な機能がオプション扱いだったり、最低利用人数が設定されていたりする場合があります。自社の利用条件で実際にかかる費用を試算することが大切です。
経理部門だけで決めてしまう
経費精算システムは、経理担当者だけでなく、申請する従業員や承認する管理職も利用します。それぞれの立場での使いやすさを考慮する必要があります。
現在の運用をそのまま再現しようとしてしまう
既存の申請ルールをすべて再現しようとすると、設定や運用が複雑になることがあります。システム導入を機に、不要な工程やルールがないか見直すことも大切です。

選ぶ前に自社の前提条件を整理しよう

製品を選定する前に、自社の状況を整理しておきましょう。現在の作業工程やボトルネックが明確になり、システムを選ぶ際に役立ちます。

現在の業務負担と課題を洗い出す

経費精算といっても、負担が集中している工程は企業によって異なります。直近3か月の経費精算を振り返り、作業工程ごとにどれくらいの時間がかかっているかをおおまかに書き出してみてください。申請書の作成に時間がかかっているのか、承認が滞っているのか、経理での確認と仕訳に時間がかかっているのかを整理することで、業務負担の大きい工程や課題が明確になります。

経費の種類・申請件数・利用者の範囲を把握する

交通費が中心なのか、出張旅費や接待交際費が多いのか、法人カードでの支払いが多いのか、小口現金の管理があるかなどによって、必要な機能は変わります。経費申請の件数と種類、どこの部署で発生しているかを把握しておきましょう。

たとえば出張が多い企業であれば、日当の自動計算や経路検索の使い勝手や、仮払い精算への対応などが重要です。一方、法人カードの利用が中心であれば、カード明細の取り込み機能が重要になってきます。幅広い従業員が利用する場合は、システムに不慣れな人でも迷わず操作できるかという視点も必要です。

連携したいシステムを洗い出す

現在使っている会計ソフトや給与システムなど、経費精算システムとの連携が必要なシステムを洗い出しておきましょう。既存システムと連携できれば、データの転記や二重入力といった手作業を減らせます。

前提条件をまとめて書き出す

これらの前提条件を整理して、書き出してみましょう。例えば、以下のような形式でまとめることができます。

整理する項目 記入する内容の例
時間がかかっている工程 経理での申請内容の確認と仕訳入力に約30時間/月
月間の申請件数 約120件(うち交通費80件、接待交際費20件、出張旅費20件)
経費の種類 交通費、出張旅費(現金での仮払いあり)、接待交際費、備品購入(立替精算・法人カード)
利用予定人数 申請者45名、承認者8名、経理2名
連携が必要なシステム 会計ソフト「勘定奉行クラウド」

このように情報がまとまっていると、問い合わせやデモの際に自社の状況を伝えやすくなります。複数のサービスに同じ条件で見積もりを依頼できるため、比較の精度も上がります。

自社の前提条件を整理できたら、実際に製品を比較していきましょう。ここからは、経費精算システムを選ぶ際に確認したい5つの判断基準を順番に解説します。

判断基準①:必要な機能が揃っているか

最初の判断基準は、自社に必要な機能が揃っているかどうかです。

まず主な機能を確認する

経費精算システムでよく使われる機能には、次のようなものがあります。

機能 主な内容
経費申請・承認ワークフロー パソコンやスマホから経費を申請し、承認・差戻しをシステム上で行う。部署や申請金額に応じて承認ルートを設定する。
AI-OCR 領収書や請求書の画像から、金額・日付・支払先などを自動で読み取る。
法人クレジットカード連携 カードの利用明細を取り込み、経費として申請する。
ICカード履歴の取得 交通系ICカードの利用履歴を読み込み、交通費として申請する。
自動仕訳・会計ソフト連携 申請内容や設定したルールにもとづいて仕訳データを作成し、会計ソフトへ連携する。
FBデータ作成 従業員や取引先に銀行振込(総合振込)するためのデータを出力する。
証憑の電子保存(電子帳簿保存法対応) 領収書や請求書などの証憑を電子データとして保存する。

上記は経費精算システムで利用される主な機能の一例です。まずは、自社の経費精算の流れや課題と照らし合わせ、必要な機能を洗い出してみましょう。小口現金の管理や仮払い精算などを行っている場合は、それらに対応する機能が必要かどうかも整理しておきます。

機能に優先順位をつけておく

選んだ機能は、「必須」「あると便利」「不要」の3段階に分けておくと、製品の候補を絞りやすくなります。

たとえば法人カードでの支払いが経費の大半を占めるなら、クレジットカード連携は「必須」と判断できます。一方、社用車移動が中心で電車をほとんど使わない企業であれば、交通系ICカードの履歴取得は「不要」と判断できます。

自社にとって「必須」の機能を備えていないサービスは、料金や操作性が魅力的でも候補から外します。一方、「あると便利」な機能は、複数の候補が並んだときの比較材料にしましょう。

標準提供かオプションかを必ず確認する

同じ機能を備えていても、標準の料金に含まれているのか、オプション契約が必要なのかは製品によって異なります。

見積もりを取るときは、必要な機能をすべて使える状態での金額を出してもらいましょう。

AIを活用した機能も検討する

最近は、AIを活用した機能も増えています。AI-OCRによる証憑の読み取りのほか、勘定科目の提案、規程違反のチェック、不正な経費申請の検知など、AIが活用される範囲が広がっています。

こうした機能によって、現在行っている作業の効率化や、経理担当者の業務負担軽減につながるのであれば、導入を検討する価値があります。自社の課題が解決できる機能かどうかを見極めたうえで判断しましょう。

判断基準②:使いやすい操作性か

機能が揃っていても、現場が使いこなせなければ十分な効果は得られません。2つ目の判断基準は操作性です。

申請者にとって使いやすい製品を選ぶ

経費精算システムは、パソコン操作に慣れていない従業員が使うケースも想定する必要があります。実際の申請画面を確認し、必要な項目を迷わずに入力・選択できるか、わかりにくい箇所がないかをチェックしてみてください。スマホでの申請・承認を想定している場合は、スマホでの見やすさ・操作性も確認しましょう。

経理担当者にとっての使いやすさだけでなく、月に数回しか触らない従業員にとっての分かりやすさも重要です。基本的な操作に迷わないシステムであれば、現場にも定着しやすく、操作方法の説明や問い合わせ対応といった経理担当者の負担が抑えられます。

自社の承認フローを再現できるか確認する

承認ルートをどこまで柔軟に設定できるかは、製品によって異なります。金額によって承認者が変わる、複数の承認者を設定するなど、現在の具体的な承認ルートをシステム上で再現できるか確認しましょう。

承認者が不在のときに代理承認できるか、差し戻した申請が申請者にどう通知されるかなど、実際の運用に関わる細かな部分まで確かめておくことも大切です。

トライアルで実際の操作性を確かめる

操作性は、資料や画面イメージだけでは判断できません。無料トライアルやデモが利用できる場合は、実際の画面や操作の流れを確かめてください。

その際は、経理担当者だけでなく、申請する従業員や承認する管理職にも試してもらいましょう。立場によって使う画面や操作が異なるため、それぞれの視点から使いやすさを確かめることが大切です。

判断基準③:法令対応・セキュリティは十分か

経費精算システムでは、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応に加え、重要な情報を安全に管理するセキュリティ体制も確認しておきたいポイントです。

電子帳簿保存法への対応範囲を把握する

電子帳簿保存法では、メールやWebサイトなどを通じて電子データで受け取った領収書や請求書は、一定の要件に沿って電子データのまま保存することが義務付けられています。経費精算システムで保存する場合は、「電子取引データの保存」に対応しているか確認しましょう。

また、「スキャナ保存」にも対応していれば、紙で受け取った領収書や請求書を電子化し、一定の要件を満たして電子保存することで原本を廃棄できます。「電子帳簿保存法対応」という表記だけで判断せず、自社に必要な保存方法に対応しているかを確認することが大切です。

インボイス制度に対応した機能を確認する

インボイス制度では、仕入税額控除を受けるために、領収書や請求書がインボイスの要件を満たしているか、取引先が適格請求書発行事業者として登録されているかなどを確認する必要があります。

こうした確認を自動化できるシステムであれば、経理担当者の手間を軽減できます。また、適格請求書発行事業者以外からの仕入れに対する経過措置についても、控除割合に応じた処理に対応しているか確認しておきましょう。

法改正時の対応方針を確認する

経費精算に関わる制度は今後も改正される可能性があるため、法改正に合わせてシステムが継続的にアップデートされるかも重要です。過去の対応実績や法改正時のアップデート方法、追加費用の有無など、サービス提供会社の対応方針を確認しておきましょう。

セキュリティ体制もチェックする

経費精算システムでは、従業員の個人情報や振込先口座情報、領収書・請求書などの重要なデータを扱います。情報漏えいや不正アクセスを防ぐため、通信・保存データの暗号化や、利用者ごとのアクセス権限、多要素認証などの対策が講じられているかを確認しましょう。

また、プライバシーマークやISMS(ISO 27001)など第三者認証の取得状況も、サービス提供会社の情報セキュリティ管理体制を判断する材料になります。

判断基準④:自社の利用条件に合った料金か

4つ目の判断基準は料金です。基本料金だけでなく、自社の利用条件で実際にかかる費用を確認しましょう。

条件を揃えて料金を比較する

クラウド型のサービスのランニングコストは、利用人数(ID数)に応じた月額制が主流ですが、最低利用料金や基本料金に含まれる内容、初期費用の有無など、料金体系は製品によって異なります。

複数の製品で見積もりを比較する際には、以下のように条件を揃えて費用を確認しましょう。

  • 必要なオプション機能などをすべて含めた料金
  • 初期費用や導入支援にかかる費用
  • 想定する利用人数での料金

月額料金の安さだけで判断せず、初期費用も含めた一定期間の総額で比較すると、実際にかかる金額を把握しやすくなります。

最低利用人数や最低料金を確認する

見落としやすいのが最低利用人数です。たとえば、利用人数20名の企業の場合、最低利用人数が50ID以上の製品では割高になる可能性があります。

自社の利用人数でいくらになるのかを必ず確認しましょう。少人数から契約できるサービスであれば、スモールスタートもしやすくなります。

追加で発生する費用をチェックする

基本料金のほかに、利用状況や機能などに応じて追加費用が発生する場合があります。たとえば以下のようなケースです。

  • 利用人数が増えた場合のID追加費用
  • 従量課金となっている機能の利用料(AI-OCR読み取りやストレージサービス、APIの利用など)

どのような場合に追加費用が発生するのかを契約前に確認し、導入後に想定外の出費が発生しないようにしておきましょう。

判断基準⑤:必要なサポートを受けられるか

最後の判断基準はサポート体制です。導入時と導入後の両方で、どのような支援を受けられるかを確認します。

導入時のサポート内容を把握する

経費精算システムの導入時には、勘定科目や部門、承認権限など、自社の運用に合わせた初期設定が必要です。設定方法について相談できるか、初期設定を支援・代行してもらえるか、テスト運用までサポートしてもらえるかなど、導入支援の範囲を確認しましょう。

製品によっては、専任担当による伴走支援サービスや、初期設定の作業代行などが有料オプションとして提供されている場合もあります。自社に必要な支援内容とあわせて、追加費用がかかる範囲を把握しておくことが大切です。

導入後の問い合わせ手段やサポート範囲を確認する

導入後の問い合わせについては、次の点を確認しておきましょう。

  • 問い合わせ手段(メール/チャット/電話など)
  • サポート窓口の受付時間や休業日
  • 問い合わせ可能な利用者の範囲(管理者のみ/利用者全員など)

製品によっては、電話などの有人サポートが有料オプションとなっている場合もあります。こうした条件も含め、自社の経費精算が集中するタイミングや急ぎで相談したい場合に、必要なサポートを受けられる体制かどうかを確認しておきましょう。

マニュアルやFAQが充実しているかチェックする

システム導入後、従業員から操作方法の問い合わせが頻繁に入ると、経理の負担が大きくなります。従業員が自分で調べられるFAQサイトや操作マニュアルが用意されているかも、経費精算システムを選ぶうえで重要なポイントの1つです。

マニュアルやFAQの内容がわかりやすく、必要な情報を探しやすいかどうかも重要です。トライアルやデモを利用する際には、実際のサポートコンテンツも確認しておくとよいでしょう。

中小企業におすすめの経費精算システム「経費BANK」

ここまで、経費精算システムを選ぶ際の5つの判断基準を紹介してきました。これらの基準を踏まえて中小企業向けのシステムを検討するなら、SBIビジネス・ソリューションズが提供する「経費BANK」がおすすめです。

「経費BANK」は、経費精算に必要な基本機能に加えて法令にも対応しており、中小企業向けの料金体系や導入後のサポート体制なども特長となっています。

経費精算に必要な機能と法令対応をカバー

「経費BANK」は、AI-OCRによる領収書の読み取りをはじめ、法人クレジットカードや交通系ICカードの利用履歴の取り込み、交通費の経路検索と定期区間の自動控除、自動仕訳など、経費精算を効率化するさまざまな機能を搭載しています。

会計ソフトとの連携にも対応しており、勘定奉行や弥生会計など、利用している会計ソフトに合わせた仕訳データを出力できます。

法令対応では、インボイス制度に対応した消費税計算や登録番号のチェック、電子帳簿保存法に対応した証憑の電子保存が可能です。

※AI-OCR読み取りや交通系ICカード連携など、一部の機能は有料オプションです。

導入時から運用開始後までサポート

「経費BANK」の初期設定に不安がある場合は、専任担当者による有償の導入支援サービスを利用できます。マスター設定やインポート作業の代行にも対応しており、自社の状況に応じて必要なサポートを利用できます。

運用開始後は、FAQサイトや操作マニュアルに加え、電話・メールのサポート窓口を無料で利用できます。アカウントを持つユーザーであれば誰でも問い合わせできるため、経理担当者が問い合わせに対応する負担も軽減できます。

10ID単位の料金で少人数でも導入しやすい

「経費BANK」は初期費用0円、10IDの利用なら1か月あたり3,000円(税抜)から利用できます。最小10IDから利用できるため、利用人数の少ない中小企業でも導入しやすい料金体系となっています。必要なオプション機能や利用ID数によって料金が変わるため、自社の条件に合わせたお見積りや無料トライアルをぜひ活用してみてください。

まとめ:機能の多さではなく自社の運用に合うかで選ぼう

経費精算システムの選定は、製品を比べることから始めると迷いやすくなります。先に自社の前提条件を整理し、機能・操作性・法令対応・料金・サポートという5つの判断基準に照らして、候補を絞り込んでいきましょう。

まずは、経費精算のどの工程に負担がかかっているのかを洗い出し、必要な条件を整理することから始めてみてください。その条件をもとに候補を絞り、トライアルやデモで実際の使い勝手まで確かめることで、自社に合った経費精算システムを選びやすくなります。

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おすすめポイント

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経費精算システムの選び方についてよくあるQ&A

経費精算システムを選ぶ際に重視すべきポイントは何ですか?
機能だけでなく、操作性、法令への対応状況、料金、サポート体制まで含めて比較しましょう。自社の課題や利用人数、経費の種類、連携したいシステムなどをあらかじめ整理しておくと、どの項目を重視すべきか判断しやすくなります。
中小企業が経費精算システムを選ぶ際、気を付けるべき点はありますか?
最低利用人数や最低料金、必要な機能が標準提供に含まれているかなどを確認しましょう。一定人数以上からでないと契約できない製品は、利用人数によっては割高になる場合があります。また、必要な機能がオプション料金となっている場合は、その料金も含めて比較する必要があります。自社の利用人数や利用したい機能などの条件を揃えて、実際にかかる総額で比べることが大切です。
無料トライアルやデモでは何を確認すればよいですか?
経理担当者だけでなく、申請する従業員や承認する管理職にも操作してもらい、それぞれの立場で使いやすいかを確認しましょう。あわせて、自社に必要な承認フローを設定できるか、申請から経理処理までスムーズに進められるかを試しておくと、導入後の運用を具体的にイメージできます。
経費BANK コラム編集部

執筆:経費BANK コラム編集部

経費精算システムをはじめとしたバックオフィス向けクラウドサービスを15年以上提供しているSBIビジネス・ソリューションズ株式会社が運営しています。 経費の基礎的な知識から、経費精算システムの活用法・法令対応まで、企業の経理DXに役立つ幅広い情報をお届けします。

鳥光会計事務所 所長(税理士・中小企業診断士)

監修:鳥光会計事務所 所長(税理士・中小企業診断士)

大学卒業後、税理士法人で実務経験を積み税理士資格を取得、その後に上場企業の財務経理部で決算業務・税務調査対応を中心に税務全般を担当。 2019年に開業し、中小企業診断士の資格も取得。現在は上場企業から中小企業まで規模問わずサービスを提供している。

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